不登校の中学生との関わり方は?男子・女子の経験者の声も紹介

この記事を読んでいるあなたは、不登校の中学生のお子さんのことでお悩みではないでしょうか?

「小学生のときは学校へ行けていたのに、なぜ中学生になって学校へ行けなくなってしまったんだろう…」

「出来れば学校に行ってほしいけど、どう関わってあげたら良いか分からない…」

「うちの子の気持ちを知りたい…」

このようなことでお悩みかもしれません。

中学生になると高校受験などがあり、将来への影響が大きくなるので、このまま学校へ行けないとなると不安ですよね。

全国的にみても、中学生から不登校になるお子さんが大幅に増加するようで、同じ問題でお悩みの方はたくさんいらっしゃいます。

今回は、不登校が中学生から増加する原因や、不登校の中学生との関わり方、中学生での不登校経験者の体験談を男子・女子それぞれご紹介します。

この記事を通して、不登校の中学生のお子さん気持ちと関わり方を知り、お悩みが少しでも無くなることを願っています。

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目次

不登校が中学生から増える原因

データ

文部科学省初等中等教育局児童生徒課が発表した「平成 27 年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」(速報値)について」によると、小学生の不登校児がおよそ250人に1人の割合に対し、中学生の不登校児がおよそ35人に1人の割合と、約7倍になっています。

小学生の不登校児が学年に1人の割合で、中学生の不登校児がクラスに1人の割合と考えると、大幅に増えていると感じられますね。

その要因として、環境の変化のストレスに耐えられない児童が出てきてしまうことがあげられます。

小学校から中学校へ上がると、様々な面で環境が変化しますよね。

人間関係では、複数の小学校から生徒が集まるので、学校全体の生徒数や学年のクラス数、1クラスの生徒数が増え、大人数での集団生活を送ることになります。

小学校では無かった先輩・後輩の関係が出来るのも中学校からですね。

友達関係も、小学生のときはクラスみんなで仲良くしようという傾向が多かったですが、中学生では話が合う友人とだけ仲良くするなど、特定の友人とだけ仲良くなる傾向が強くなります。

学習面でも、授業時間が多くなり、内容も難しくなります。また、クラス担任制から教科担任制へ変わります。

小学生のときより学習内容が難しくなるのに、サポート体制が弱くなるので、勉強に追いつけない子も出てきます。

親子関係では、中学生になったからと急に自立を促されると、どうすれば良いか分からなくなってしまう子もいます。

変化に対する不安が強いお子さんは、自分の考え方や行動を変えたり、新しいことに自分を合わせたりすることに、無意識にストレスを抱えてしまいます。

小学校から中学校への色々な変化についていけず、無理して学校へ行っている間にストレスを溜め込んでいって、何かのきっかけで爆発して不登校になってしまうのです。

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中学生での不登校経験者の体験談

ここからは、中学生での不登校を経験したことがある元児童や親御さんの体験談を紹介します。

不登校のお子さんへの関わり方として参考にしてください。

元中学生男子の体験談

元中学生男子や親御さんの不登校の体験談をいくつか紹介します。

母の「好きにしなさい」の言葉が救いに

俳優のゆうたろうさんが、中学1年生から不登校になった経験を語っています。

クラスに馴染もうと男子数人とグループ行動をしていたようですが、移動教室や休憩時間などみんなと一緒に過ごすことにしんどさを感じていたようです。

男子特有のノリやイジりが苦痛で、グループから離れ1人で活動するようになり、徐々に遅刻が多くなり、ある時学校へ行く理由が分からなくなってしまったそうです。

不登校になったころには、父や姉妹と揉めたこともあったようです。

学校とも自分とも向き合いたくなく、自分のことをわかってくれないんだなと父親を敵対視したこともありました。

そんなゆうたろうさんを救ったのは、母親の「あなたはあなた」という言葉がけでした。

母が「私はあなたのことを信じているし、あなたが学校へ行っても行かなくても、あなたの人生だからその選択は、まちがっていないと思う。あなたはあなたなんだから、好きにしなさい」と言ってくれたんです。

今まで不登校に対してとくに何も言わなかった母が、自分を大切にしてよいことを伝えてくれたおかげで、僕のなかにあった迷いや苦しみが解け、気持ちが楽になりました。

ありのままを受け入れてあげることが大切なようですね。

僕が中2で不登校に追い込まれた「3つの理由」

中学2年生から不登校になった鬼頭信さんが、20年経過してあらためて考えた不登校の理由を語っています。

「先生」「勉強」「友だち」の3つの要因で不登校になったそうです。

小学4年生の時の担任が生徒をいじめる先生で、本人がターゲットになることは無かったようですが、友達がいじめられている姿をみて恐怖を感じていたようでした。

先生が信用できなくなり、先生がいる学校に対して嫌悪感を感じるようになりました。

また、小学校中学年のころから学校の勉強についていけなくなり、授業で当たられた際に「分かりません」と答えなければいけないのが苦痛だったようです。

周りと自分を比べ、勉強ができない自分に自信を無くしてしまったそうです。

運動は得意だったので小学生のころはクラスの中心グループに属していましたが、周りと違うことをする人を仲間外れにするグループでもありました。

勉強ができないという弱みがあり、そのグループで過ごすときは常に緊張状態で過ごしていました。

中学2年生の始業式の日に、遊びに誘われないなど仲間外れになり、そこから不登校になったようです。

勉強が出来ないことや、学校の人間関係に問題があり、不登校になってしまったようですね。

当時の僕は、不登校の理由を探さないようにしていました。「もし、不登校の理由が見つかって解決したところで、今の僕には学校へ行く体力も気力もない。だから、理由を探す意味はない」と思っていたからです。もし、親から理由を問い詰められていたら、もっと苦しくなっていたと思います。

お子さんに不登校の理由を無理に聞き出さないことも大切なようです。

受験生の息子が突然不登校になった親の”後悔”

中学3年の秋から息子さんが不登校になった山崎節子さんが、息子さんとの関わりで後悔していることを語っています。

息子さんのためにと思って関わっていたことが、実は自分が安心するためだったと後悔されています。

私は焦る気持ちを抑えきれず、「どうして休んだの? 明日は行きなさいよ」と、思ったことをそのまま息子にぶつけました。

何を聞いても答えない息子に対し「思春期だから仕方ない」というぐらいに考えていたんですが、思い出してみると、私が声を荒げてしまうこともありました。

息子にしてみれば、言いたいことはあったのかもしれません。でも、私の対応で、本心を言いづらい状況をつくってしまったんだろうと思います。

朝、学校へ行ったふりをして公園のベンチに座っていたところを先生に見つかり、学校へ連れて行かれたこともあります。このとき、息子の心は、ズタズタになっていたんだと思います。

でも、私はそのことに気づいてやれず、高校受験を控えた大事な時期だからと、息子を励まし、学校へ行くように言い続けてしまったんです。

「とにかく高校受験を乗り切らないと」という一心で、中学校には保健室登校をお願いし、私立高校の単願受験をして、卒業まで何とかして学校へ行かせ続けました。

それまでの日々は息子にとって、本当につらい時間だったと思います。不登校になった時点で、息子はガマンにガマンを重ねた結果、心も身体も限界だったはずです。

親として、息子の話を聞いてあげる余裕を持ち、「学校は休んでもいいよ」と言ってあげることがなぜできなかったのか、今でも心から後悔しています。

当時は焦るばかりでまったく気づいていなかったんですが、中学卒業まで学校へ通わせたのも、なんとか高校を卒業させようとしたのも、すべて息子のためによかれと思ってやっているつもりでした。

でも、違うんです。結局のところ、親の私が安心したかっただけなんです。

事実、息子が中学を卒業し、高校に進学したことで安心したのは親だけ。親として、息子の気持ちにまったく寄り添えていなかったんです。

息子はその間、ずっと苦しい思いを抱え、自己肯定感はどんどん低くなっていきました。

息子さんの気持ちを聞いてあげられず、自分の「高校受験を乗り切らないと」という思いから、登校させ続けてしまったようですね。

まずは、お子さんの気持ちを聞くところから始める必要があります。

そのためには、何でも話してくれる信頼関係を築くことが重要です。

お子さんの現状を受け入れる気持ちを持ち、話してくれなくても根気強く待つ姿勢が大切です。

自分のことを理解してくれる、味方だと思ってもらえる関わりが必要です。

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元中学生女子の体験談

元中学生女子の不登校の体験談をいくつか紹介します。

不登校に悩む女子中学生の気持ち

中学2年生の2月頃から不登校になった経験のある女性が、女子中学生の娘さんを持つ親御さんに向けて自身の経験や思いを語っています。

本人は、子供の頃から「手がかからない良い子」と言われ、学校でも成績を褒められるような優秀な人でした。

そんな彼女が不登校になっったのは、周囲の人間関係でした。

いじめられていた訳では無いようですが、周りに合わせて、毎日同じ学校生活を送ることに耐えられなかったようです。

学校に行かなくなった娘さんから理由を聞き、「そんなことでなぜ不登校に?」と感じることもあるかもしれません。

私が不登校になってから1週間ほど経った頃、両親から「何に悩んでいるのか分からないが、そんな壁は簡単に乗り越えられる」と言われました。

お母さんにとっての、「そんなこと」が今の娘さんにとっては大きな壁になりかねません。

不登校の原因は目に見える分かりやすいものだけではなく、他人からすれば些細なことと感じられることもあります。

ですが、本人にとっては大きな問題で、学校に行けなくなるほど苦しんでいるのです。

私が不登校になった当初、母親から何度も「学校に行きなさい」と言われました。

それを聞く度に、お母さんは全然私の気持ちを分かってくれていないと感じたものでした。

そんな日々が続いていましたが、ある日母親が「好きにしていいよ」と言ってくれました。

その日を境に、これまで全く口をきかなかった母親と会話をするようになり不登校になる前よりも親子の絆は深まり、母親のことを信頼するようになりました。

本人の気持ちを聞かず無理に学校へ行かせようとすると、自分の事を理解してもらえないと、心を閉ざすようになります。

まずは、ありのままを受け入れることが重要ですね。

中学校という狭いコミュニティーであっても、今の娘さんにとってはそれが社会であり、全てです。

「学校だけが全てではない」「学校生活が上手くいかなくても明るい未来が待っている」とお母さんが娘さんに教えてあげることが、娘さんの人生を変える第一歩となります。

自分の好きなことができているのも、不登校の経験があったからこそです。

そのためにも、娘さんのやりたいことを進むべき道を一緒に探してあげてほしいと願います。

不登校のお子さんには、学校が全てではなく、他にも将来への道があるということを教えてあげることが大切です。

色々なことにチャレンジし、熱中できる何かを見つけることで、不登校がいい経験となり、将来へとつながっていきます。

私はがんばらないと価値がない存在

精神科医の武井明さんが、中学3年生の女子生徒を診療していた時の経験を語っています。

不登校のお子さんは無理せず学校を休ませることが大事と言われますが、休んでもいいという言葉がけでかえって苦しむお子さんもいるようです。

彼女自身は自分に自信がなく、勉強や生徒会など頑張って、周りに認められようと頑張っていました。

そんな生活に限界が来て、頑張って学校に行けなくなってしまったようです。

「先生はわかってない。私はがんばらないと価値がない。休むとダメなんです」

「私はもう、がんばって登校することができません。でも、がんばることをやめると、生きている価値がないんです」

これまで頑張ることが自分の存在意義と感じていましたが、頑張ることが出来なくなり、生きている価値が無いと苦しむようになりました。

「がんばらない自分、何もしない自分にも価値があるんだ」ということに、子どもたちが気づいてほしいのです。そのためには、休んでいいんだよという言葉をかけるだけではなく、周りの大人が、がんばれない自分と直面して自信を失っている彼らを支えてあげることが必要なのです。こころを支えられることで、里奈さんのように、「がんばり」から解放され、本当にやりたいことが見つかることもあります。

不登校のお子さんには無理に学校へ行かせない関わりが大切ですが、学校に行くことに存在意義を見出している人へに対しては、それを奪ってしまうことになります。

そんな人には、頑張らない自分にも価値があることを理解し、頑張りから開放できる関わりが大切です。

そうすることで、本当にやりたいことが見えてきます。

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不登校の中学生との関わり方

ここまで、

「もっとこうしてほしかった…」

「こうするべきだった…」

といった、不登校の経験のある元中学生や親御さんなどの体験談を紹介しました。

それらの体験談の中でのポイントを踏まえて、不登校の中学生との関わり方を紹介していきます。

関わり方で悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

まずはお子さんを受け入れる

まずは不登校のお子さんに対して、ありのままを受け入れ、愛情が伝わる行動や言葉がけをしていきます。

学校に行けなくなってしまったことに対して、親として不安に思う気持ちはよくわかります。

また、周りから「学校に行かせなさい」とプレッシャーをかけられると、自分自身を思い詰めてしまい苦しい気持ちになりますね。

しかし、あせって学校に行かせようとしてしまうと、

「どうして気持ちを分かってくれないんだろう…」

不信感をつのらせていってしまいます。

不信感のある人にはなかなか自分の気持ちを話してくれなくなってしまいます。

まずはありのままを受け入れる関わりをしていきましょう。

お子さんの話を聞けるよう信頼関係を作る

お子さんと信頼関係が出来ていないと、なかなか自分の気持ちを話してくれません。

また、その状態から無理に気持ちを聞き出そうとすると、余計に関係性を悪化させてしまいます

お子さんが気持ちを話せないのは、

「話しても気持ちを理解してくれない…」

「こんなこと話しても良いのかな…」

と信頼関係が出来ていないからです。

信頼関係を作るには、上でも書きましたが、まずはありのままを受け入れることです。

最初は話してもなかなか反応が帰ってこないかもしれないですが、根気強く関わっていきましょう。

お子さんはあなたの愛情を試しています。

自己肯定感・自己効力感を高めてあげる

自己肯定感は、ありのままの自分を認められる感覚、自己効力感は、簡単に言うと「自分ならできる」という感覚です。

どちらも不登校のお子さんには足りていない感覚です。

自己肯定感が無いと今の自分を認められず苦しむことになりますし、自己効力感が無いと自信が無いので色々なことに挑戦できなくなります。

まずは小さな事から挑戦して成し遂げていくことで、徐々に自己肯定感や自己効力感がついてきます。

例えば、家のお手伝いをお願いし、やってくれたら感謝の言葉を伝えると良いでしょう。

そうすることで、徐々に自分の出来ることが増えて行きますし、家族に貢献出来ているという感覚を持てて自己肯定感や自己効力感に繋がります

学校以外に熱中できることを見つける

学生にとって学校は、生活の大きな部分をしめています。

その学校でうまくいっていないとなると、焦ったり、自信を無くしたり、さらには人生終わりだと思ってしまっている人お子さんも多いと思います。

そういったお子さんとは、学校のこと以外で熱中できる何かを見つけられる関わりをしてあげましょう。

例えば、一緒に新しい趣味を始める、一緒に何処かに出かけるなど、可能性を広げてあげる関わりをしてあげます。

学校以外に熱中できる何かが見つかると、不登校でもイキイキと生活できますよ。

行動に過度に一喜一憂しない

お子さんの行動に過度に一喜一憂せず、自然な関わりをしましょう。

例えば学校へ行けたときに「すごい!頑張ったね!!」といった声掛けをしたり、お祝いをしたりしてしまったりするなど。

他には、学校にしばらく行けていたのに、また行けなくなってしまったときにひどく落ち込むなど。

そういった関わりをしてしまうと、お子さんは学校のことがプレッシャーになってしまい、余計なエネルギーを使ってしまうことになります。

学校へ行けたときは「お疲れ様」といった声掛けをしたり、学校へ行けなかったときは気にしないなど、プレッシャーにならないような関わりをしていきましょう。

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不登校の改善はまずは親御さんが変わることが重要です

ここまで、中学生から不登校が増える原因や、元生徒や親御さんの体験談、関わり方を紹介してきました。

体験談で紹介した元生徒の思いや、親御さんの後悔を見ていると、不登校の改善には親御さんの良い関わりが必要になりそうですね。

そのためには、お子さんと良いコミュニケーションを取れるようになる必要がありますね。

しかし、自分で自分の改善点を探し、自分で改善していくことは難しいものです。

そういった場合に、第三者からのアドバイスをもらうことは非常に大きな助けになります

また、誰かに相談できることで、自分一人で抱え込まなくて済むので心に余裕が出てきます。

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実際に不登校を改善された親子も多くいらっしゃいます。

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